自らが働くことで家族の生活を支えている子どもたちの声に耳を傾けることを通し、彼らの人間としての自由な表現の妨げとなっている問題を理解し、その解決に向けた取り組みを子どもたちと共に進めていく、ペルーに拠点を置く草の根レベルのNGO団体です。
<<ケチュアの言葉>> Cussi(クシ):喜び ・ Punku(プンク):トビラ
クシ・プンクがやろうとしていること
「児童労働」という言葉を耳にするとき、どのような子どもたちの姿を思い浮かべるでしょうか?
なぜ、ペルーを含めた開発途上国と言われる国では、多くの子どもたちが働いている、もしくは働かなければならない状況にあるのでしょうか?
子どもたち自身は、自分が働くということをどのように考えているのでしょうか?
クシ・プンクは、働く子どもたち一人ひとりの日常を丁寧に取材していくという作業を通して、統計資料などでは知ることのできない彼らの姿や、子どもたち自身の声を伝えていきたいと考えています。
また同時に、働く子どもたちによって組織されるナソップ運動(MNNATSOP)や彼らの活動を支える諸団体との連帯を強めることにより、働く子どもたちのための学校づくりなど地域に根ざした活動や、日本に向けた運動の紹介などにも貢献していきたいと思います。
家族の一員として厳しい生活を支え、働くことを通して多くのことを学んでいく彼らを様々な側面から支えていきたいというのが私たちの想いですが、子どもたちの尊厳を脅かすような労働までも肯定しているわけではありません。
以下は、ペルーの働く子どもたちによって組織されたナソップ運動による見解です。クシ・プンクは、児童労働に対して彼らと同じ見解に立ちながら働く子どもたちと共に活動を続けていきたいと考えています。
私たちは、働くこと自体が子どもたちに肉体的、精神的に悪影響を与えるのではなく、むしろそれは、働く環境がどのような状況にあるかによると考えています。
私たちは、子どもを含め人が働くということは価値のあることだと考えますが、
劣悪な労働環境に対しては批判を怠らないという立場をとっています。また、私たちは、売春行為や児童ポルノ、児童の人身売買などを、その他の労働と混同した上で、 児童労働の全ては撲滅されるべきだと主張する人々の意見には同意できません。
児童売春などは子どもたちに対する犯罪行為であり、労働と呼ぶには値しないものです。