【2026年5月時評】総選挙を迎えるペルーの子ども達 ペルーのダニエルより。


ダニエル・サンガマ・パンドゥーロ
1988年ロレト県・イキトス市ベレン生まれ。小さい時から市場やカヌー交通の漕手として働く。大学で情報科学を学ぶ。現在教育省で働く。1児の父。
経歴以上の価値のある提案とはなんだろう?
ペルーでは選挙のたびに候補者、政党、いろいろな思想の間で激しい議論が繰り広げられる。経済、安全、雇用、汚職などが話される。しかし関心のテーマはしばしばおろそかにされがちだ。ペルーの子ども達は政党の政策の中でどんな位置付けにあるのだろうか?
大統領選、上院議員選、そして下院議員選の選挙運動が実施されている中で、子どもの視点から選挙を見つめ直すことが重要である。
候補者が右派か左派かということ以上に、真に重要なのは次のように問うことである:
どのような決定が、子ども達がより良い生活を送り、より多くを学び、より多くの機会を得られるようになるのに役立つだろうか?
子どもの時期に右派と左派に分けるべきではない。
ペルーでは政治的な議論の際に立場が対立することがしばしばある。いくつかのセクターは経済成長と民間投資を優先している。一方で国家の介入と幾つもの社会福祉計画を重視する意見もある。しかし、子どもに関する議論においては、イデオロギーだけに焦点を当てるのではなく、具体的な成果に焦点を当てるべきである。
子ども達は適切な食事、医療へのアクセス、安全な学校、訓練された教師、遊べる場所、暴力や貧困から守られた家などを必要としている。どんなイデオロギーも単独ではこれらの条件を保証することはできない。本当に違いが出るのは持続的な公共政策、予算の適切な活用、そしてそれらを正直に実行する行政当局の取り組みである。
今ペルーの子ども達に何が必要か?
ペルーの何千人の子ども達はいまだに厳しい環境で生活している。
◎インフラが整っていない、あるいは技術へのアクセスが限られている学校。
◎子ども達の貧血および栄養失調の問題。
◎家庭内暴力と精神衛生の問題。
◎文化・スポーツ活動の機会の不足。
◎都市部と農村部の格差。
辺鄙な地域では多くの生徒が学校まで長い距離を歩かなくてはならない。あるいはインターネット環境や学習の資材が十分で行き渡っていない。このような現実はペルーの子ども達にとって選挙公約以上のものが切実に必要とされていることを示している。
国家の最優先課題としての子ども達
子ども達を語ることは現在を語るだけでなく、国家の未来を語ることである。十分な栄養を与えられ保護され教育を受けた子どもは有能で社会的貢献意識の高い市民に成長する可能性が多いにある。
政府が子ども達について配慮を怠ると、その影響は数年後に格差、暴力、社会的排除などの拡大として現れる。それどころか子ども達に投資することは国全体の経済的社会的発展を促進することになる。それゆえに今回の選挙はペルーの子ども達に向けた現実的で責任ある政策を求める絶好の機会とするべきだ。
最後に
右派と左派の論争の中で、子ども達は投票しないけれど、政治的決定の影響を実際に受けることを大人達はほとんど忘れてしまう。彼らにはイデオロギー的な対立を減らして質の高い教育、医療、安全そして機会を保障する多くの合意が必要だ。
今回の大統領選、上院議員選、下院議員選は有権者に対して政治的配慮や単なる経歴を超えて深く考えるように要請すべきだ。
本当の課題はペルーの全ての子ども達がその尊厳と希望そして真の機会を持って成長できる国を築き上げられる指導者を選ぶことである。
2026年5月 Daniel Sangama Panduro /Lima Peru
**ペルーでは2026年4月に大統領・上院・下院議員・アンデス議会議員選挙が行われた。大統領選挙は6月7日に決選投票が行われる。

決選投票に臨むケイコフジモリ候補(左)
ロベルト・サンチェス氏(右)

