【2020年11月時評】激動のペルー情勢、MNNATSOPとMANTHOCの活動、ペルーのダニエルより。

ダニエル・サンガマ・パンドゥーロ
1988年ロレート県・イキトス生まれ。ソーシャルコミュニケーター。2004年から2006年までMNNATSOP全国代表。現在、MNNATSOP全国協力者代表。教育省の生徒協働教育プログラムメンバー。

大統領の罷免と抗議運動の高まり

11月は、クリスマスの準備をしたり、収入増加を目指してより多くの商品を仕入れて商売を営んだりする月である。
少なくともペルーでは、コロナ禍からの経済再開が即時必要とされることから、労働者たちは年末の祝日を利用することになる。

一方で、ペルーは、驚くことが起こる国だ。
11月は、議会で「恒常的モラル欠如」を理由に大統領罷免動議審議が行われ、大統領による反論答弁が行われた。大統領は、現議会の議員68人が重大な告発を抱えていることに触れ、こうした議員(悪しきも国家の父と呼ばれている)たちを追及する政治改革を中断してはならないと答弁した。そして、議員たちが罷免動議を可決しないと信じている、今後も経済再開に向けての活動を引き続き実施する、と答弁を終えた。

しかし、その晩、議会は大統領を罷免するのに必要十分な票を集めた。前例もなく、この決定による影響も考えられていなかった。
マルティン・ビスカラ大統領は、議会の決定を受け入れ、内閣全員とともに辞職した。

続いて、マヌエル・メリーノ・デ・ラマ国会議長がペルーの大統領として就任した。アンテロ・フローレス・アラオスを首相に任命し、内閣を編成したが、変化と分配*、不当な支払い、汚職行為が明白になり始めた。地方では、最低賃金930ソーレスで生活できると考える極右派と権力欲を持つ人々から、誰がペルーを救えるのか、そんな状況だった。
*分配:原文ではla repartija。大統領職、国会議員職、公官庁の役職取り合うことの意味で、怒りのこもった言葉である。

分配として知られる行為や、一部の政治家に関連する大学の運営許可を否認することになった大学法を失効させたいという私利私欲*が、人々をコロナ禍であるにも関わらず抗議のために街に繰り出させた。
*首相に就いたアンテロは、基準に達せず認可を取り消された大学から名誉博士号を受けており、大学の認可を取り消す大学法はアンテロにとって邪魔なものであった。私利私欲のため大学法を通さなかった当時の国会の議長が大統領に、議員が首相になったため、国民から反発の火が燃え上がった。

最初の数日間の抗議運動は、メリーノやアンテロ、特に内務相によって過小評価され、邪悪なものとみなされた。国の改革のために抗議に出た参加者たちを政府は力で制圧した。しかし、大勢の若者たちがSNSを使って抗議デモへの参加を呼びかけ、メリーノ政権に対する拒絶の声をあげ、「その辞任」求めた。

独立200周年世代の若者の志

こうした抗議運動は、より大勢の若者や団体に広まり、最終的にはメリーノ大統領とその内閣の辞任を駆り立てた。なぜならば、警察の無差別な制圧によってふたりの若者が命を落とし、今日も多数の負傷者がその治療に当たるという結果を引き起こしたからである。

インティ・ソテロジャック・ブライアンは、国家の改革のために戦った英雄的若者である。彼らは、汚職のない国を夢見て、人間らしいコンディションを継続できるようにと戦った独立200周年世代だ。
独立200周年世代の若者は、抗議デモで警官隊が投下する催涙弾の消火や負傷者の補助、警察署や病院での行方不明者の捜索、水提供の部隊を編成した。11月14日の抗議デモは勇気と反抗、連帯、そして、国家統治を回復しようという強い志で満ちていた。

今日、独立200周年世代の若者は、新たに就任した大統領と政権に対して、国民をないがしろにすることのないように、またインティとブライアンの死の原因を調査するように「監視している」と話す。

終わりに、今日、若者たちは、少数が国を統治することはできないということを示した。特に憲法裁判所に関しては、コロナ予防に毎日実践しているフレーズに集約されると言える。「手を洗おう。憲法裁判所が行ったように・・・」。同機関が、適切な時期に声明を発していればふたりの死者や多くの負傷者は避けられたかもしれないからだ。

11月の働く子どもたちの運動

11月にペルーで起こった状況は、働く子どもたちの活動に無関係ではない。MNNATSOPナソップやMANTHOCマントックもそれぞれの地域で抗議活動に参加し、抗議運動への暴力行為反対を表明し、国家の安定と統治に対する団結と監視を呼びかけた。

一方で、ナソップとマントックの11月の活動は以下の通り。

「児童の権利に関する条約」採択から31年目の意見交換会・街頭パレード ナソップ

カハマルカ、アヤクチョ、イカ、ワンカベリカ、アプリマックのナソップ支部が、「児童の権利に関する条約」採択から31年を振り返った。ワークショップ形式で、オンラインで共有された。アプリマック支部では、オンラインでの街頭パレードフォーラムを実施。健康・教育・労働・快適な生活をテーマに挙げ、特に影響を受けているのが子どもたちであるとし、彼らの権利を優先するように当局に呼びかけた。

教育機関における性教育ウェビナー:マントック

 イベントは、児童や青少年、若者が正しく性および生殖の知識を得ること目的とし、教員たちがそれぞれの教育機関において良質の性教育を提供できるようにと行われた。

意見交換会 権利または必然?ペルーにおける青少年の労働分析

 ナソップがペルーカトリカ大学(PUCP)法学部の学生が主催した意見交換会に参加。イベントには、ナソップの代表がそれぞれの支部での経験をもとに(意見を)準備し、ワンカベリカの代表ミシェル・ワマンが発表した。その中では、街頭で働く子どもたちは常に貧困と関係付けられると言及。

しかし、労働することで彼らは勉学の継続や食事摂取が可能となり、退去や貧困、コロナに立ち向かうことができると強調した。適切な条件の労働下にある彼女やその仲間たちは学校をやめることはない。「児童の権利に関する条約」および「児童青少年法」は働く子どもたちを追い詰めるのではなく、彼らを守るために機能するべきであると意見を述べた。

植樹:リマおよびカハマルカのマントック

リマとカハマルカの代表が、私の地球、児童・青少年ネットワークによる私たちの権利、ドイツのTerre des hommesのキャンペーンの一環としてそれぞれの地区に植樹を行なった。カハマルカ地域原産の植物カプリ保護に対する人々の意識を高め、さらに自然保護を促進することを目的としている。

オンラインフォーラム:法律31047下における未成年労働者の状況 ナソップ、家庭内労働者協会

法律31047家庭内労働者法が発効され、現在施工細則の作成過程にある。これは、長年の家庭内労働者の歴史的戦いと言えるが、この法律は、18歳以上の労働者が対象であり、18歳未満の仲間たちが保護されない状態であることからNATS運動の懸念となっている。

ナソップを代表してタリア・バウティスタは、(フォーラムで)現在、成人の家庭内労働者たち自身が、12、13歳で労働を始めていることから、状況を振り返り、意見を述べた。

女性に対する暴力撤廃の国際デー マントック

カハマルカ支部の代表者たちが日々の暴力のケースに関して振り返った。11月25日の女性に対する暴力撤廃の国際デーの一環で、抗議の声を上げた。

クシ・プンクによるダニエルの見解の継続に感謝しています。ペルーの状況や働く子どもたちの運動、ナソップ、マントックの活動を知っていただく機会になっていると感じています。それでは、12月の見解でまたお会いしましょう。

(ダニエル)

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